埼玉県長瀞町の宝登山山麓にある不動寺前の駐車場広場で、3月3日(日)長瀞町では早春恒例の「長瀞火祭り」が行われました。
昭和53年から開始され、毎年3月の第一日曜日に実施されます。同祭は本年で第34回目を迎え、秩父路に春を呼ぶ祭りとしても知られています。
もともと秩父地方の信仰行事「火祭祈願」を再興したもので、総本山醍醐寺座主御親修による秘法の火祭り祈願「紫燈大護摩・火渡荒行」は一見の価値があります。
※今回の取材にあたり長瀞火祭り奉賛会・秩父鉄道・長瀞町観光協会他関係者のご理解・ご協力を頂きました。
取材当日は天気も良く、多くの観光客やカメラマンで賑わいました。
長瀞駅前や祭り会場ひろばでは秩父各地の獅子舞や居合抜きなど郷土芸能の奉納や、長瀞町観光協会による甘酒無料サービスなどが行われました。
正午過ぎから修験者の吹き鳴らすほら貝の音を合図に、一行は長瀞駅から宝登山山麓の火祭り会場を目指し出発します。修験者一行のほかに獅子舞一団、一般奉賛者総勢1,000名を超える行列で会場を目指します。
薪を約3トン、ひのきを約4トン使用し山積みされた火渡り道場に点火されると、みるみるうちに火柱が立ち上がり、会場は立ち上がる炎の熱気に包まれました。
その後、無病息災や商売繁盛等を願い秘法の「柴燈大譲摩(さいとうおおごま)、火渡荒行」が行われます。
火の勢いが弱まると、修験者が護摩札をかかえ、気合とともに次々と火の中へ飛び込んでゆきます。
修験者の火渡りに続いて、一般の奉賛者たちが火渡りを行ないます。
火渡りは一般の方でも参加することができ、中には子供の姿もありました。
奉賛者たちは、各々の思いや願いを胸に火渡りしていました。