2013年3月31日、秩父市番場町の秩父神社で、四條流包丁儀式が行われました。花冷えとなったあいにくの天候にも関わらず、日本の伝統的な料理方式を伝える儀式を一目見ようと、多くの見物客やカメラマンで賑わいました。
※取材にあたり秩父神社様のご協力をいただきました。
四條流は平安時代の初期、58代光孝天皇の時代、四條中納言藤原朝臣山陰卿(ふじわらのあそんやまかげきょう)が鯉を包丁した時の切形から由来すると伝えられています。 流麗で見事な包丁さばきに見物者からは歓声や拍手が沸き上がっていました。儀式で調理された鯉は秩父神社に奉納されました。
右手に包丁刀、左手に真魚箸を持ち、まな板の材料に触れることなく六根清浄(ろっこんしょうじょう)と念じ、天下泰平・五穀豊穣を唱えながら調理します。
年頭や慶事の際に包丁の型を披露する儀式として宮中の行事として行われていましたが、室町時代に武家社会にも伝わり、所作や切り型にも祝賀や祈願などの意味が込められています。