フッ素の利用

「わたしの歯の健康ノート」 企画・監修 能谷崇先生 より引用
 食事をとると、2〜3分でプラークのph(ペーハー)は酸性に傾き脱灰がはじまります。この脱灰の時間が長くつづいたり、酸性度が強いほどムシ歯の危険度が増加します。唾液の力によって約20〜40分間でプラーク中のphが上昇し、再石灰化がはじまります。 グラフ
pH5.7〜pH6.2
乳歯・乳弱永久歯・永久象牙質
pH5.5〜pH5.7
永久歯エナメル質

 食事をするたびに脱灰がおこります。A図のような三度の食事と一回の間食をするきまり良い食生活では、トータルでの脱灰の時間が少なく、再石灰化のための時間は長くなるためムシ歯の危険は少なくてすみます。しかし、B図のような間食の多い生活ではトータルの脱灰時間が長く再石灰化の時間がすくないのでムシ歯の危険が増加します。寝る前の飲食は最も危険です。寝ている間は唾液の分泌が低下するので、再石灰化の力がうまく働かないためです。

A図B図
A図B図

 歯の表面では、食事のたびに脱灰と再石灰化が行われています。脱灰によって歯から唾液中に溶け出したカルシウムイオンやリン酸イオンは、再石灰化によって再び歯にとりもどされます。この時、フッ素イオンもいっしょに歯にとりこむことができると、歯質はフルオロアパタイトという硬く強い結晶構造を作り、酸によって溶かされにくい歯になります。毎日のブラッシングの時にフッ素を補給することで酸に負けない強い歯を作ることができます。ムシ歯の予防対策にはフッ素の力が一番効果的だと考えられています。

 生えてきたばかりの歯は、成熟するまでに数年かかります。フッ素は、硬化促進の役割をはたし、固い丈夫な歯をつくります。健康な歯を守り育てるためには、フッ素の毎日の使用がとても重要です。忘れずにかならず使いましょう。